2025年4月5日
子どもの病気やケガは、いつも突然やってきます。
それは、子どもは大人のミニチュアではないから。
子どもの体や病気を知って、安心して子育てを楽しもう。
子どもは何度も風邪をひくものです。でも、春先の頃に、頻繁にくしゃみや鼻水が出るとなると、「ひょっとして花粉症?」とアレルギーが心配になりますね。
インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の場合には、高熱や喉の痛みが出ることが多いので、発熱がなく、目のかゆみや充血、くしゃみや鼻水がある場合には、花粉症の可能性も考えられます。
中には「小さな子は花粉症にならない」と思っている方もいますが、環境の変化もあり、花粉症の発症は低年齢化しています。
花粉症は何度も花粉に接することで、ある年突然発症します。そのため、生まれて初めての春や二度目の春を迎えている0~1歳の子が花粉症になることはまずないのですが、2歳や3歳で花粉症を発症することはありえます。
特に、食物アレルギーや喘息など、ほかのアレルギーを持っている子は、花粉症も発症しやすいと考えられます。
そもそも「アレルギー」とは、何でしょうか?
私たちの体には、ウイルスや細菌などの危険な「異物」を区別して、追い出す仕組みがもともと備わっています。この仕組みこそが、「免疫」です。
しかし、免疫は、それほど危険ではない物質にも過剰に反応してしまうことがあります。これが、アレルギーです。
花粉症は、花粉が体内に入ってきたときに、免疫が過剰に反応して起こります。粘膜についた花粉を、IgE抗体が異物として認識すると、ヒスタミンなどの炎症物質が放出されます。ヒスタミンは毛細血管を拡張させるため、目が充血したり、鼻水が出る、皮膚が赤くなったりかゆくなったりする、といった症状が出るのです。
代表的なものはスギ花粉ですが、ヒノキやブタクサなど、約60種類の花粉が花粉症の原因になることが知られています。
……と、ここまでお話しすると、「花粉症には○○を食べて免疫力をアップ!」とか「免疫を高めて花粉症をラクに」などといった、世の中に溢れる説がウソであることがわかりますね。
花粉を病原体だと間違って体外に追い出そうとする、免疫の働きで起こるのが花粉症です。免疫を高めて良くなる、というのはおかしいですね。また、「免疫を高める方法や食品」というものは存在しません。
子どもの症状がひどく、つらそうにしているなら、小児科か耳鼻科を受診しましょう。
目がかゆい、赤いなど、目の症状に留まっているようなら、眼科でも大丈夫。もし風邪と迷っているなら、小児科を受診してみてください。
花粉症と診断されたら、抗ヒスタミン作用のある飲み薬、点眼薬、点鼻薬などが処方されます。飲み薬は、シロップや粉、口の中で溶けるOD錠など、さまざまなタイプがあるので、子どもが飲みやすそうなものを、ぜひ処方前に伝えてみてください。
また、鼻を洗うことも効果があります。水道水ではなく、生理食塩水や市販のキットを使うといいでしょう。

小児科専門医。一般小児科、NICU(新生児集中治療室)などを経て、どうかん山こどもクリニックを開業。
著書は「小児科医ママが今伝えたいこと!子育てはだいたいで大丈夫」等多数
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