【備えよう!在宅避難グッズ】子育て家庭には、絶対必要!あってよかった「口腔ケア」

2022年7月23日

【2022年7-8月号掲載】

ふだんのBOUSAI

必要になるのは、今日かもしれない。
普段の防災は、不断の防災。

もくじ

1.ウェットティッシュでは
  代用できません

2.子育て家庭には、絶対必要!
  あってよかった「口腔ケア」

3.備えよう!
  おすすめ「在宅避難」グッズ12選

4.教えてくれたのは

ウェットティッシュでは代用できません

「もし災害が起きたら在宅避難を選ぶ人が多い」と予想される今、大切なのは在宅避難の備えです。

水や食料に比べ、まだまだ知られていないけれど、とても重要な在宅避難グッズに「口腔ケア用ウェットティッシュ」があります。災害後に水道が止まると、「水が飲めない」「トイレが使えない」などに加え、「歯が磨けない」という事態が起こります。

「たかが歯磨き」と軽く考えてはいけません。口の中が不衛生な状態になると、子どもや高齢者は、肺炎になる可能性があるのです。阪神・淡路大震災後には、200人以上の高齢者が肺炎で亡くなりました。地震でせっかく助かった命が、災害後にかかった肺炎によって失われたのです。

そこで、備えておきたいのが「口腔ケア用ウェットティッシュ」。一般的には介護用品としてドラッグストアで売られています。普通のウェットティッシュと違ってノンアルコールなので、歯はもちろん、手や体、箸などのカトラリー、鍋や炊飯器といった調理器具も拭けます。

仮に家族が4人いるとすると、備蓄の目安は100枚入りボトルで7本。我が家も準備していますが、保存期限は3年なので、1本ずつウェットティッシュとして使って、新たに買い足す「ローリングストック」をしています。

全身が拭ける「からだふきウェットタオル」もあると便利。被災地では、「誰の手も借りずに背中も拭ける、大判ウェットタオル」を求める声を多く聞きました。乳児や介護用に売られているので、4人家族の1カ月分として10パック(120枚)を備えておきましょう。

子育て家庭には、絶対必要!あってよかった「口腔ケア」

口腔ケア

 

歯磨きができないと
肺炎のリスクが高まる


災害後、水道が止まると歯が磨けません。長い間口の中が不衛生になると、子どもや高齢者は肺炎になることも。阪神・淡路大震災では、200名以上の高齢者が地震後に肺炎にかかって亡くなりました。


口腔ケア

 

カトラリーや食器、
手や体も拭ける


口腔ケア用ウェットティッシュのキモは「ノンアルコール」という点。普通のウェットティッシュと違って、歯はもちろん、箸やスプーン、手や体も拭けて、水道が止まった時に重宝!


口腔ケア

4人家族の備蓄目安は
ボトルタイプ7本分


4人家族の場合、「朝晩の歯磨きに1日8枚」+「3食の前に手を拭いて1日12枚」+「カトラリー拭きに1日3枚」=1日23枚とすると、30日で690枚。100枚入りなら7本必要。

口腔ケア


 

備えよう!おすすめ「在宅避難」グッズ12選

今災害が起きたら、多くの人は「在宅避難」になるはず。
  
□ 携帯トイレ
□ ポリ袋
□ 新聞紙
□ 口腔ケア用ウェットティッシュ
□ からだふきウェットタオル
□ LEDランタン
□ 水
□ 非常食
□ クーラーボックス
□ ラップ
□ カセットコンロ・ボンベ
□ 携帯ラジオ

避難グッズ

教えてくれたのは

永田 宏和

永田 宏和 さん 

NPO法人プラス・アーツ理事長。兵庫県西宮市生まれ。大学で建築を学び、大学院ではまちづくりを専攻。阪神・淡路大震災10周年記念事業で、楽しく学ぶ新しいカタチの防災訓練「イザ!カエルキャラバン!」を開発。


 

 

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