2022年12月12日
子どもの病気やケガは、いつも突然やってきます。
それは、子どもは大人のミニチュアではないから。
子どもの体や病気を知って、安心して子育てを楽しもう。
新型コロナウイルスのオミクロン株亜系統BA・5では、子どもたちにも多くの感染者が出ました。既にお子さんが感染した、またはお子さんの友達など周囲に感染者が出た、という方も多いでしょう。
もし「子どもが新型コロナに感染したかも」と思ったら、まずは医療機関を受診してください。
では、どの医療機関を受診したらいいのでしょう?大切なことは、「小児科の、発熱外来へ、予約をした上で」受診することです。
小児科では、待合室で感染を広げないため、待合室を分けたり、自家用車内で待ってもらうなどの対応をしているところが多いので、予約時間を守って受診しましょう。
ただ、小児科クリニックは、その日の朝に1日分の予約を受け付ける場合が多く、朝を過ぎると近くの受診できそうな小児科はどこも既に予約でいっぱい、ということもあります。そんなときは、自宅で様子を見てください。
もし子どもが高熱でつらそうにしていたら、ドラッグストアで、アセトアミノフェンを使った解熱鎮痛剤を買って飲ませてあげましょう。アセトアミノフェンの商品名としては、「カロナール」が有名ですが、他の商品でも問題ありません。
ただし、「意識がない」「痙攣する」などの場合には、すぐに救急車を呼んでください。
医療機関を受診し、PCR検査もしくは抗原検査と診察を受け、お子さんが新型コロナウイルスに感染していると診断されたら、保健所からの指示に従って、指示された日数分、自宅療養を行います。
できれば家庭内感染を避けるため、お子さんを他の家族から隔離した方がいいのですが、「ひとりで別室で過ごす」などの対策は小さな子ではなかなか難しいと思います。「小学生の子どもでも、しんどいときにひとりで過ごすのは心細くて、泣いてしまった」などの話も聞きます。
家族それぞれの状況が許せば、家族みんなで自主療養し、必要な買い物にはネットスーパーやウーバーイーツなどの置き配を利用するのもいいでしょう。
その方が、周囲へ感染を広げることを少なくできると思います。
誰がいつ感染してもおかしくない今、新型コロナウイルス感染に備えて、準備できることはあるでしょうか。
まずは、家族そろっての自宅療養に備えて、最低でも数日分の飲み水やレトルトなどの食品を準備しておきましょう。
また、感染すると、喉が痛くなるケースが多くあります。そんなときのため、食べやすいおかゆやゼリーなども用意しておくといいでしょう。
「抗原検査キットも家族の人数分用意しておくと安心」と言われることがありますが、市販の抗原検査キットには、信頼性が高くないものもあります。また、慣れてない一般の人だと、検体の採取がうまくいかず、そもそも正確な検査が行えないかもしれません。
不正確な検査で陰性だったからといって、安心して登園や登校をすると、周囲に感染を広げてしまう恐れがあります。
陽性だった場合、陽性者登録センターに連絡するか、医療機関を受診します。陰性でも体調が悪かったら受診しましょう。
小児科専門医。一般小児科、NICU(新生児集中治療室)などを経て、どうかん山こどもクリニックを開業。
著書は「小児科医ママが今伝えたいこと!子育てはだいたいで大丈夫」等多数
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