子どもと地球の未来のために
親子で楽しくSDGsにチャレンジ!
最近よく目にするSDGs(エスディージーズ)。
SDGsは、世界が直面している環境や貧困問題など、17のさまざまな問題を解決するために開発された世界目標です。
世界目標といわれたら遠いところの出来事のように感じるかもしれませんが、家庭でも意識せずに実践している行動がいっぱいあります。
クルールキッズたちは、環境破壊の影響を受ける直撃世代といわれています。
子どもたちの未来をより良く変えるために、サステナブル(持続可能)な暮らしを意識してSDGsにチャレンジしてみませんか。
もくじ
1.知っていますか?SDGsの17目標
2.考え、調べ、選択するライフスタイルがSDGsへつながります
3.もったいないをなくして地球を元気に
・節電、節水、小さな習慣が地球を救う
・フードロスをなくす暮らしの工夫
・車を使わない移動は、自分と地球を健康へ
4.ゴミを減らして循環型社会へ
・マイボトルの持参はカッコイイ!
・詰め替え商品や量り売りショップを賢くセレクト
5.お買い物はちょっぴり意識を高くして
・認証マーク商品を買って応援しよう
・身近な商品に表示されている認証マークの一例
6.社会で広がるSDGs
・お金を使わず、みんなでシェアする社会へ
・「食品ロス」と「空腹の人」の双方を減らすフードドライブ
・中古学生服を買うという選択肢を提供
7.教えてくれたのは
知っていますか?SDGsの17目標
- 01
- 貧困をなくそう
- 02
- 飢餓をゼロに
- 03
- すべての人に健康と福祉を
- 04
- 質の高い教育をみんなに
- 05
- ジェンダー平等を実現しよう
- 06
- 安全な水とトイレを世界中に
- 07
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 08
- 働きがいも経済成長も
- 09
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 10
- 人や国の不平等をなくそう
- 11
- 住み続けられるまちづくりを
- 12
- つくる責任つかう責任
- 13
- 気候変動に具体的な対策を
- 14
- 海の豊かさを守ろう
- 15
- 陸の豊かさも守ろうう
- 16
- 平和と公正をすべての人に
- 17
- パートナーシップで目標を達成しよう
考え、調べ、選択するライフスタイルがSDGsへつながります
SDGsは「誰ひとり取り残さない」という理念のもと、持続的な開発目標を掲げています。
自然の摂理を含め、世界中の誰もが犠牲にならない社会をつくるために、なぜと考え、背景を調べる、きちんと選択をする、といったことが大切です。
もしTシャツが300円で買えるなんてどんなシステムになっているのかしら、と疑問が沸いたら調べてみましょう。
海外の誰かが食べていくのも難しい低賃金で働いているかもしれません。
ネット商品が送料無料なのは?
多くの仕事を請け負う代わりに長時間労働につながっているのかもしれません。
スーパーで並ぶ食品が安いのは?
農薬が大量に使用されているのかもしれません。
もしそんな不都合な事実に直面すれば、人や環境に配慮した商品を選ぶことがSDGsの理念へとつながります。
特に子育て中のクルールママたちの行動が変われば、そばにいる子どもたちの意識も変わります。物を通して作り手を知り、生産背景に納得して買うといった思考回路が成長と共にできあがるのではないでしょうか。
播磨地域では、服や絵本などの交換会がよく開催されています。まずは身近で楽しく学びにもなるイベントに参加してみてはいかがでしょう。
本当の豊かさ、誰もが犠牲にならない幸せな社会づくりは、きっと私たち一人一人が自分ごととして捉え、ライフスタイルに取り入れることから始まりそうです。
もったいないをなくして地球を元気に
電気をこまめに消す、水を出しっぱなしにしない、エアコンの温度設定を見直すなど、これまでもいわれてきたことですが、限りある資源を有効利用するためしっかり取り組みたい小さな習慣です。
買い替え時にシャワーヘッドを節水タイプに変更するのもいいですね。
また、森林の間伐材や食品廃棄物などの資源を活用したバイオマスエネルギーを供給する電力・ガス会社を選択すれば、大気中のCO2の量に影響を与えない「カーボンニュートラル」な暮らしへシフトできます。
買い過ぎてしまった肉や魚は冷凍庫保存へ。葉物野菜やキノコ類も冷凍すれば保存期間が延びるだけでなく栄養価が高まります。
またブロッコリーの芯やキャベツの芯などは細かく刻むと捨てることなくおいしく食べられます。
野菜の皮などの生ごみはコンポストで堆肥にして、家庭菜園や花の栽培に利用したいですね。
生ごみ→野菜を育てる→食べる「ローカルフードサイクル」が確立します。
「スマートムーブ」とは、通勤やお買い物など、日々の移動になるべくCO2の排出量を少ない方法を選択しようというもの。
公共交通機関の利用や自転車、徒歩など、できるだけ車に乗る機会を減らせば、排気ガスの排出を防ぎ、地球温暖化防止など環境保全のお役に立てます。そして何より健康になることが一番のメリットです。
ゴミを減らして循環型社会へ
ペットボトルなどのプラスチックゴミは、世界的に生産、廃棄量ともに倍増
※しています。
一方、リサイクルされているのは世界ではたった9%だけ。その他は燃やされています。
そもそもプラスチックゴミを出さないという暮らしがベストのようです。家庭ではエコバッグにつづいてマイボトルの持参を習慣化すれば、海のプラスチック漂流ゴミ問題も減らしていけそうです。
※経済協力開発機構「グローバル・プラスチック・アウトルック」2000年から2019年比較
シャンプーや洗剤などの詰め替え商品をセレクトすれば、プラスチックゴミを減らすだけでなく、店頭に並ぶまでの工程や輸送にかかる資源も削減できます。最近は紙製パッケージの詰め替え商品もあるので、そういったものを選ぶとよりよいでしょう。
また、少しずつ広がっている量り売りショップは注目したいもの。
近隣でもコーヒーやワイン、お米などの量り売りを全国展開しているショップがあるので検索してみよう。
お買い物はちょっぴり意識を高くして
認証マークは、自然環境や労働環境に配慮した商品パッケージに表示されています。
世界には学校へ行かず働いている子どもたちがいます。
そんな厳しい労働環境を強いたり、環境破壊につながる企業を減らしていくためにも、認証マークの商品を購入して、人権や安全性に配慮した企業を応援することが私たち消費者にできる選択のひとつです。
- 国際フェアトレード認証ラベル
社会的、環境的、経済基準を満たした製品
コーヒー、チョコレート、コットンなど
- 有機JASマーク
環境や生態系の保全を守る
オーガニック商品、有機野菜、ハム、ソーセージなど
- MSC「海のエコラベル」
持続可能な水産物の証
水産加工品、冷凍食品や魚が具材のおにぎりなど
- ASC認証
養殖で育てた水産物に対して規定をクリアした証
サケ、ブリ、タイ、カレイ目の魚類、二枚貝、アワビ、エビ、海藻など
- FSC®認証
森林保全につながる製品に付けられるマーク
お菓子のパッケージ、紙パックの牛乳・ジュースなど
- レインフォレスト・アライアンス認証
環境にも人権にも配慮して作られた製品
コーヒー、紅茶、マカデミアナッツ、バナナなど
社会で広がるSDGs
ぐるりコミュニティが展開するのは、1点持って来たら、1点持って帰るというシンプルなルールの「物々交換」。
成長して使わなくなった子ども用品やサイズアウトした洋服、押入で眠っている家電などを持ち寄り、無料で必要なものと交換する加古川のイベント「0円祭 お譲り交換会」が好評で、3月には常設店舗がオープンしました。
大量生産→大量消費→大量廃棄の現在のシステムは、地球資源の枯渇へとつながります。物を捨てない、買わない、不要になれば必要な人へお譲りするといった循環システムが暮らしに定着すれば、より良い環境の未来へシフトチェンジできそうです。
みんなも「リアルぐるり」を開催してみませんか。やり方を伝授します。メッセージでご連絡を!
- 団体名
- ぐるりコミュニティ
- 店舗名
- ぐるり お譲り交換会 itoi
- 住所
- 加古川市尾上町安田443-1(MAP)
- SNS
- SNSぐるり(物々交換掲示板)(Facebook)
食品や日用品を提供してほしい人はご連絡ください
先進国で豊かなイメージのある日本ですが、18歳未満の6人に1人が満足に食べることができていないというデータがあります。
一方、食べ物が大量に廃棄される食品ロス問題があり、そんな現状を知ってほしい、食品の循環に参加してほしいと、フードバンクはりまは「フードドライブ」に取り組んでいます。
企業、団体、個人からお米や野菜、缶詰、インスタント食品、調味料、粉ミルク等の食品や日用品を受付け、福祉施設、児童支援施設等へ届けています。
各地に受付窓口があるので余った食品等を提供してみませんか。“もったいない”が“ありがとう”へ変わります。
購入の人は事前に探している学校の品物とサイズをご連絡ください
さくらやでは、学生服や体操服、学校指定の帽子や体育館シューズなどを必要としているお子さんへつなげる循環型リユースに取り組み、子どもの貧困問題や不登校問題に向き合っています。
取り扱う商品は、加古川市、高砂市を中心に保育園から高校までの約5000点の学用品。
卒業やサイズが合わなくなったものを自宅の玄関先で出張買取をして、新品の2〜3割の低価格で販売。
学生服や体操服のネーム外しは子どもが幼くて働きに出られないママへ依頼、洗濯は障がい者施設へ発注して、地域の仕事創出といった側面からも循環する社会づくりを目指しています。
教えてくれたのは
企画・執筆・編集者
村崎 恭子さん
サステナブルな活動の取材記事を多く手がける。商品に宿るつくり手の想いをストーリーで綴るオンラインショップ「メルとモノサシ」を運営。
→「
メルとモノサシ」